ちゃんと聞いたよ。
昨日、先生が私の前に出した紙にも、
事細かく書かれていた。
上手くいけば、病気は完治できる。
でも、上手くいかなければ……
体力的に私の治療は、
それで終わり。
そして、もし、
身体の中で拒否反応が出た時は、
そのまま死んでしまう確率が高くなる。
つまり、
後、半年生きれたとしても、
この治験薬が、私に合わなければ、
明日にでも、
死ぬかもしれないということだった。
でも、
それでも、
私はその少しの希望に縋った。
何もしなければ、
“死”は確実に訪れる。
私は、生きたい。
この先、何年、何十年と。
生きることができるかもしれないのなら、
その奇跡にかけてみたい。
そう思い、私は、
昨日、同意書にもサインをした。

