「僕の一人目のファンになってよ。
それだけで、生きる理由にならない?」
それは突然の出会いだった。
生きる希望を無くした私に、
真っ暗だった私の世界に、
光を差してくれた。
あなたの言葉は、
私の中にスッと入ってくる。
私の凍り付いた心を溶かすように、
優しく包み込んでくれた。
こんな人、いないと思っていた。
私に生きる理由をくれる人なんて、
いないと思っていた。
「もう………これ以上………
…私に関わらないで…」
なのに…
私は思ってもいないことを言って、
あなたを突き放そうとした。
これ以上あなたのそばにいると、
死ぬのが怖くなるから。
死にたくないと思ってしまうから。
でも、
それでもあなたは、
そんな私から手を離そうとしなかった。
「僕は見せたい。
僕の世界を君に見せたい」
そんなあなたをこれ以上、
拒むことなんてできなくて、
私は、最後まで、
あなたのそばにいたいと思うようになった。
ファンとして、
あなたを応援したいと思った。
「雪乃……
…僕のために…生きて…」
必死に、
私に頼むあなたを拒むことなんて、
できなかったから。