グッと、シャーペンを持つ手に力が入る。
「............愁くん、」
「ん?どっか、分かんない?」
勉強じゃなくって、
愁くんが、分かんないよ、今は。
「...............やっぱり、私のこと、嫌いっ、?」
溢れ出て来そうな涙を堪えながら言った。
すると、愁くんは...............
「...............あのさ、バカなの?」
と、ひとこと言うとそのまま...............
「俺が梨里のこと嫌うわけないし」
ぶっきらぼうだけど、
凄く優しさを含んだトーン。
まだ、分かんないことも多いけど。
ほんの少し、伝わった気がする...............