「あー、うん。だ、大丈夫。ありがとう」 くらくらっとめまいを感じながら、自分の席にスッと座る。 女子たちの興味津々な視線は感じてるけど、空気になりきる。 ――キーンコーンカーン。 咲を保健室まで迎えに来てくれた仲良しの玲菜ちゃんは、咲に何も聞かずに席に座った。 茶色のふわふわした背中まである長い髪で、色白の肌はまるで陶器のようななめらかさで、お人形のような女の子。