心臓の音がドキドキバクバクものすごくうるさかった。


あんなに色気を出されたら、咲の気持ちなんか、ぴゅっとどこかに吹き飛んじゃうよ。


先輩じゃない、ただの同級生で、ただの横の席のクラスメートに根こそぎ全部持ってかれちゃうよ。


きゅんとかぎゅんとか、ドキドキとかバクバクとか。


ものすごくうるさい胸の音を聞きながら、咲は自分の部屋に飛び込んだ。