「だからお兄ちゃま。亜湖、やっぱり映画に行きたい。いーでしょー?」


と亜湖ちゃんは颯斗の腕をちょっとゆすった。


「しょうがないなぁ、亜湖は。じゃあだいふくごめんな。遊ぶのは今度にして、今日は咲と遊んでな。俺は今から亜湖と映画に行ってくるから」


「にゃー」


「そんな寂しそうな顔をするなよ。じゃあ、映画から帰ってきたら、だいふくと遊ぶからそれでいい?」