「でもその前に、咲の成績を見せてみろって言われたらどうするんだよ」


「それは困る。だって、先生よりも生徒の方が成績がいいんだから」


力なくしゅんと落ち込む。


まぁまぁまぁと言うように、咲の肩をぽんぽんと叩く颯斗。


「まぁまぁまぁじゃないんだよ」


そう言ったとき、颯斗の部屋のドアがノックされた。


――コンコンコン。