「咲、お前ずるくない? ネコを使って、俺に部屋を開けさせるの」 見ると、颯斗がだいふくの毛に顔をうずめている。 「お前さ。俺がネコ好きなの知ってたわけ?」 だいふくを抱えたまま、颯斗があたしの顔を見る。 「え、知らなかったけど」 「知らないのに、こんな手を使うんだ」 ちょっとあたしをにらむようにして、颯斗があごをスッと部屋の中に向けた。