「ちょっと急ぎすぎたかな。なんか焦っちゃって。咲ちゃんが誰かにとられるような気がして、あんなことを言っちゃった。ごめんね」 「い、いえ。また今度家に遊びに来てください。送ってもらってありがとうございました」 逃げるように家のカギを開けて、駆け込むように家の中に入ってカギをしめた。 言えなかった。 今日は言えなかった。 別れたいとか、好きな人が出来たとか。 先輩に今日は言えなかった。