桃くんに〝夢〟があることは知ってた。



だけど...........................



まさか、
桃くんの夢が、〝警察官〟だなんて。



.....................全然、知らなかった。



それに、
私が誘拐されかけたのが理由なんて余計に。



「............っ、知らなかった、」

「だって、言ってねぇーもん」



ニカッと笑いながら、言う桃くんは。



いつも以上に輝いていて、正直ドキッとして。



それと同時に..................



桃くんがますます遠い存在に見えた。



だって........................



私には、〝夢〟がないから。