今週末にどうだと提案してきた。早めに報告した方が百合のためだろうと思ったが、お互い忙しくて時間が取れなかった。

 夕方、マンションへ戻ってきた百合は、翌日着る服を自宅から持ってきていた。早速泊まるつもりで彼女が来たのを黎は喜んだ。

 そして、すぐに抱き寄せてまたベッドへ運んで、思う存分愛した。百合も初めてだった昨日とは違う女の顔を見せた。愛するたび、自分にしがみついて名前を呼ぶ彼女に、溺れていく自分を止められなかった。

 その日以降。百合は自宅へ帰ることがほとんどなくなった。服や楽譜など必要なものを黎が車で運んでしまったのだ。ほぼマンションで暮らすようになり、黎は一旦自宅へ戻っても、夜にはここで眠ることが多くなった。

 毎晩、一緒にベッドを共にし、愛し合う。

 「ああ、もうダメ。お願い、黎、お願い……」