心配してくれるのかと黎は少し嬉しかった。

 「ああ。誰にも言うなよ。実は一年待ってもらうよう頼んだ」

 小さい声で答える。

 「は?何で?一年以内に誰か捕まえる予定なのかよ?」

 黎はほくそ笑んだ。

 「……わからん。とりあえず、しばらくは静かだ。お前も頑張れよ」

 「なんだよ、それ。お前が選ぶ女なんて初めてだろ?えー、どんな女だよ?興味あるなー」

 「えー、何々?ふたりで何内緒話してるのよー。私も混ぜてよ」