歩いて、エレベーターに乗って、怖くなってきて足元が震える。

「小羽。怖いよね、立てなさそうだね。ごめん、おんぶするよ。」

奏は中学の時にテニス部で優勝していて体力と力はある。

「重くて…ごめん。」

だんだん喋るのも億劫になってきた。

「無理して喋らなくていいからね。寝てていいよ。」

奏は気づいてくれて、私はいつの間にか寝ていた。