大丈夫。

寂しくないよ


でも…どうして?

1人の帰り道は
まだ一緒に居たいって
素直な気持ちが
どんどん大きくなる

さっきまで乗っていた
車の方を振り向くと
店長はまたうつむいていた

一瞬上げた様に見えた顔は
切なくて
寂しそうな目をしてた、


嫉妬とか。
束縛なんかじゃない。


ただ純粋に一緒に居たい

もう振り向くのはやめよう


前だけ見て、お家に帰ろう

家族が待ってるお家に帰ろう



―――カチャッ

「ただいま」

暖かい光がさすリビング、
みそ汁の良いにおいが漂う、

キッチンに立ってるお母さんが
私の声に反応して振り向く

「お帰り!」

「お母さん…ただいま」

「どうしたのー?
そんな顔して~」

「お母さ~ん!!」

子供みたいに
お母さんに抱き着く私。


何も言わずに
よしよし…って言いながら
背中を摩ってくれた


泣かないよ、


幸せなんだから
泣かないよ

幸せ過ぎてちょっとわがままになり過ぎてるんだよね



――――よしっっっ!!
大丈夫だっ!

笑顔になった私を見て
お母さんは安心したのか
また夕飯作りを再開した


ゴメンねお母さん


訳言えなくて
ゴメンね

何も聞かないでくれるのは
私の気持ち分かってくれてるからなのかな?


ありがとねお母さん