15歳差の愛してる.

―――ガタガタガタ

……?


振動を感じる


薄目を開けると
見慣れない景色




店長の車
どこ向かってるんだろ?

「あゴメン、起こしちゃった?」

目が覚めてから
1番始めに
聞こえるのは
愛する人の声

何て幸せなんだろう

「いえいえ
いっぱい寝ちゃってゴメンなさい…」


「良いの良いの、
安心してくれてる証拠やから」


「ヘヘ…そうですね!
今どこ向かってるんですか?」

「秘密~、良い所」

…良い所?

私は窓の外を見た

もう車のライトも街灯も付いてる

太陽はすっかり沈んだ

腕時計に目を下ろす

あ、もう6時になるんだ

どんだけ寝てたんだ?…私

いつから出発したのかも
全然分かんないや



店長の顔、
暗くてよく見えないけど
ニコッて笑ってる様に見えた

「どこですか~?」

「もうちょっとやから
待っててな」

「は~い」


店長は手をのばして
ポンポンって
私の頭を撫でた



店長…
さっきも撫でてくれたな
私の頭…

あれ?


そういえば
さっきそのあと
店長に
チューされたんだ!

あまりに眠くて
気にしなかったけど

思い出したら
だんだん
恥ずかしくなってきた


暗くて良かった


今明かるかったら私
顔が赤くなってるの
バレちゃう所だったよ…




次々に変わる景色に
胸を弾ませながら
それから10分位で
車は止まった