「はい、
さくらちゃん
味見してみ?
あ~ん!」

―――パクッ

「おっ!
おいし~!」

ちょっとだけ
甘く味付けしてある
スクランブルエッグ。

口の中いっぱいに
広がって
美味しかった


「良かった~!」

本気でうれしそうな
店長の顔、

…可愛いな


「店長?」

「ん?」
―――チュッ

店長の口に
軽いキスをした、


「…なんやねん!
朝から大胆やな!」


クシャッと頭を撫でて
照れた顔をした店長を見て
私はちょっとだけ
奥さんが羨ましく
思ったんだ、


そんな自分が悲しくなって

気付かれない様に
ニコッとして
ソファーに戻った

でも
キッチンにいる店長は
やっぱり
かっこよくて
かわいくて
好きで好きで
たまらなく
好き過ぎた