中学1年生。本当に毎日変わり映えのない日々だった。
そんなある日、下校中今人気の歌手を知ってその歌を聞いた。

「なんて素敵な曲だろう」
 
素直にそう思った。
 あと、

「こんなに聞いている相手に寄り添ってく  れるみたいな曲だな」

とも、思った。
 もしかしたらその時が歌手を目指す瞬間だったのかもしれない。

その夜、
あの歌手の曲とっても素敵だなあの曲を聞くと気持ちが明るくなる。

「やっぱり歌手になりたいな」

無意識に口に出してた。
はっきり言って私は、ナルシストて言われちゃうかもしれないけど自分では

「歌が他の人よりは上手」

ぶっちゃけそう思ってた
でも、やっぱり楽しく歌ってるだけだなて思った。
あの歌手みたいに、誰かの心に寄り添えるような歌は歌えない。
 途端に虚しくなった。
他の人から見たら、

「一般人と歌手だったら歌手の人がうまい
に決まってる」

て思うかもしれない。

「もしかしたらうまいかも!」

ちょっとだけいや絶対

「私の歌も同じくらいうまい!」

て思ってたからなおさら虚しくなった。
今思うと、

「なんであのときあんなに自身に溢れてるんだろう?」と思う。

まあ、あのときはまだ夢を見て挫折を知らなかったからだと




別の日、
歌手になりたい気持ちはずっと続いてる
だから、勇気を出して両親に言った

「私は、歌手になりたい!だから、You TubeSingerになりたい人を募集してるオーディションを受けてもいい?」

あんまり両親は、良い顔はしなかったけど最終的には

「いいよ…好きにして」

て言ってくれた。
嬉しかった、夢に一歩近付ける

「あわよくば受かっちゃうかも」

そんなことさえ思ってた
第一審査を終えて結果のメールが来た

「合格です
 二次審査に進んでください」

て書いてあった。
本当に嬉しかった
でも、二次審査を受ける前にそのオーディションをしている会社を調べてみると両親は、

「今回は、二次審査受けずに終わりなさい」と言われた

心の中で「プツン」と何かが切れた。そんなことさえ思ってしまった。
その日、結局説得することは出来ず二次審査を受けずにそのオーディションも受けずに終わることにした。
自分の考えが、つくづく甘かったと痛感した瞬間だった。
悔しくて、しばらくは立ち直れなかった。
その日から、音楽がだいっきらいなものになったでも、立ち直れたのは大好きな音楽だった。

「矛盾してるな…」て自分でも思った

でも、そうの表現が一番ぴったりだと感じた。
やっぱり私は、いくら音楽がだいっきらいと思っても音楽で悔しい思いをしても音楽がだいっきらいと自分に言い聞かせていても、やっぱり大好きだった。
 しばらくは、オーディションとか考えずに何気ない日々を過ごしていたやっぱり

「平凡な私が芸能界に入れるのかな?」

と、たまに妄想して芸能界に入って歌手になる妄想をしていたのは秘密
たまに、思っちゃうけどあんな悔しい思いを悲しい思いをするよりはマシだから…
だから、だから、大丈夫
 そうやってたまに、泣きそうになる私を知らないふりちがう見て見ぬふりをして誤魔化してた。
やっぱり、時間が経っても悔しさ悲しさとかが心に染み付いてるのがわかる。
あんな思いは、2度としたくないから
たまに、隠れてこっそり泣いちゃうときがあるけど…