「古畑花音(ふるはたかのん)です。初めて会う人にいつも怖いって言われますが、怖くないので安心してください。よろしくお願いします」
 目を細めながら、花音先輩は笑っていた。
「あ、宮本七海(みやもとななみ)です。えーと、よろしくお願いします」
 七海先輩は恥ずかしそうに髪を耳にかけて、言った。
「人見知りだな、七海ちゃん。照れなくても…。私は御子柴築(みこしばきずく)です。ここは優しい人もいますが、変わった人たちだけど、よろしくお願いします」
 築先輩は卓球部のことについて語った。
「…築ちゃん。確かに変わった人たちだけど、築ちゃんも変わってるからね」
 部長は苦笑いを浮かべて、築先輩のことを見ていた。
「そんなこと言ったら、部長も相当変わってますよ。いや、そんなことないですよね」
 築先輩は右手で左右に振って言っていたが、部長が睨むように築先輩を見ていたので、目を逸らしてアハハと作り笑いをしていた。
「二年生の紹介も終わったことだし。卓球部について説明していきます。はい、これね」
 部長は床に置いてあった鞄からプリント複数枚取り出して、私達に渡した。
「このプリントに卓球部について書かれています。卓球部は月・水・金はここの多目的で火・木曜日は体育館で行います。なにか委員会などあったら、事前に私か副部長に知らせてください。テスト期間なったら、部活は休みになるので、その時は勉強専念で。卓球の仕組み分かったら、ラケットとシューズ買ってもらいます。あとは説明しながらで」
 部長は両手を上にあげて、よしっと声を発した。
「今から卓球台を出すので、見ていてね」
 両手を叩いて、はい、はい始めるよと先導きって、多目的に置いてある卓球台を出した。
「これは二人で出して、やるの。そうすると、卓球台が出せます。あとは…」
 部長が説明を行い、近くにいた築先輩が手伝っていた。