「栞(しおり)?」
 小学校から一緒の沙耶(さや)に声をかけられた。
「なに?」
 私は沙耶に聞き返す。
「部活、決めたの?」
 沙耶は私の机まできて、私に聞いてきた。
「色々行ってみて、決める予定」
 私は部活動一覧の紙を座りながら、見た。
「今日は確か卓球部だったよね?」
 沙耶は部活動の一覧を見て、言った。
 卓球部は今日の日にちと明日が見学してもいい日になっている。見学したい人は、グーグルのアンケートに入力して、それを見た先生たちがまとめて、部活動の一覧の紙にした。
「うん。どんな感じなのかな」
「ウワサによると、個性が溢れている人ばかりだって」
 沙耶は頷きながら、私に言っていた。
「ふーん」
 私は返事した。その後、沙耶は授業が始まると、席に着いた。
 放課後。早速、卓球部に見学しに行った。今日は、体育館で練習している。体育館に行くと、卓球球の音がした。パコッ パコッ パコッ。
 体育館の中に入ると、先生が私に気づいたのか、集合!と声をかけて、先輩達を呼んだ。
「今日は見学者が六名。みんな面白い人達だから、ゆっくり見ていてね」
 卓球部メンバーの部長であろう人がよろしくねと見学者たちに挨拶した。よろしくお願いしますと見学者たちも返した。先生は練習戻ってと言って先輩たちは戻っていた。
「今度、地方の中学校で試合があるから、練習してる最中なの」
 先生は腕を組んで、先輩たちの練習を見ていた。
「…ふたつ結びをしている方、なにしてるんですか?」
 私は近くにいた先生に聞いた。すると、先生はああと返事をして答えた。
「あの子はね。シングルで戦うから、苦手なカットマンと練習してるの。隣の子たちはダブルスで、二年生と三年生で練習してから、試合をもう少しでやる所だよ」