「うん、いいよ。いいけど、その前に」 「?」 「もう、ちゃんと言ってもいい?」 「えっ」 「おれがどうして、寝たフリしてたのか」 花村くんはそう言うと、机に顔を伏せてこちらを見た。授業中、私がいつも見ていた花村くんだ。 ああ、今度こそ、心臓止まるかも。 だけどまだ、もうちょっと。 耐えてくれないと、困る。 「う、うん……」 逸らさないでじっと見つめていれば、花村くんがふわりと笑った。