花村くんが眠るのは




ドキドキドキドキ、鳴り止まない。

どういう意味で、どういう気持ちで。花村くんはそう言ったの?


聞こうと思って、だけど寸前でやめた。

だって聞かなくても、わかるから。


だって、花村くんには。




「……花村くん、1個聞いてもいい?」

「ん?」

「花村くん……彼女、いるよね?」



そう、花村くんには、彼女がいる。この目で見たのだから、間違いない。


危ないよ、私。浮かれるところだった――






「彼女? いないよ」



え……? いない……?



「え……? そんなはずないよ」

「なんでよ。いないっておれが言ってるのに?」



あれれ……じゃあ、まだ彼女じゃないってことなのだろうか。