「な、な、なんで? え……どうしてそんなこと……」
つまり私は、寝たフリをした花村くんのことをずっと起こし続けていたというわけか。
その事実は理解した。理解できたけれど。
どうして寝たフリをしていたのかまでは、わからない。
「どうしてだと思う?」
「え……」
「って、これはこの前言ったやつの答えと同じなんだけどさ」
この前言ったやつ、というのはたぶん、あれだ。花村くんが席替えをしたくない理由のことだと思うんだけれど。そういえばあの答えも、結局わからないままだ。
だけど今ので、余計わからなくなった。だってどう考えたって、イコールで結びつかないんだもん。
「はは、混乱してる」
「するよ……っ、だって、全然わかんな、」
「最初はね、ほんとに寝てたの」
「え」
頭の中は、ぐちゃぐちゃとしているのだけれど。花村くんは、私の目をじっと見つめたまま、話し始めた。


