「ねぇ、柚原」
「はいっ……」
「おれさ、柚原に謝らなきゃいけないことがある」
「え……?」
「このあと時間ある?」
「ある……けど」
「じゃあさ、ちょっと話さない?」
予想もしていない言葉に、また別の意味でドキドキする。だって、謝ってもらうようなことをされた覚えはないから。
必死に思い出そうとしてみても、浮かばなくて。とりあえず、謝りたいらしい花村くんに連れられて自分たちの教室へ入った。
もうみんな帰ったみたいで、中には誰もいない。
「ここ、座って」
「え」
そして、私に座ってと花村くんが指をさすのは、この前まで私が座っていた、窓側のいちばん後ろの席だった。


