花村くんが眠るのは




「……とれた?」

「ん、とれた」

「あ、りがと……」

「はは、顔赤い」

「、」

「ももちゃん、なのにね?」

「!? もっ、え、っ」



な、な、な……!?

突然の名前呼びに、心臓は破裂寸前だ。

桃は赤くないよって、そう言いたいのかな。だけどそんなの、仕方ないよ。だってこうなったのは、花村くんのせいだし。それに私は、人間だし。


ってべつに、ただの冗談だ。いちいち反応していたら、花村くんにバレちゃうよ。

私が花村くんのこと、好きだって。


……ていうかもう、バレてたりするのかな。



「ん?」

「なんでも……ない、」

「そっか」



花村くんはそれから、何事もなかったみたいに残りを消してくれて。

さっきの質問の答えも、その後再び問われることはなかった。