ゆくえふめい


「雪和じゃ……ないのか?
舞菜葉さん…」

「私は雪和だよ。
雄馬の幼なじみの雪和。
舞菜葉さんを尊敬してる雪和」

「雪…和…」

「羽朱海は許すって、言ってたけど…」

『許せない。
って思ってるけど、結局許しちゃいそうなんだよね、私』

「私は、許せない」

「雪和!! すまなかった!!!」



雄馬がその場で土下座をする。



「雄馬はどちらを選ぶんだろうね」



雪和はしゃがむと、雄馬の耳元で囁く。



「存分に苦しんで」