その後、私は先ほどの部屋で綺麗なドレスに着替えさせられた。
 会社から着てきたままのスーツではやはりこのお城には不釣り合いだからだろう。
 私に世話係なんて必要ないと思ったけれど、ドレスの着方など全くわからず早速先ほどのメイドさんたちのお世話になってしまった。

 髪もきちんと整えてもらって部屋を出ると、先ほどまでラフな格好をしていたリューも竜帝の名に相応しい高貴な装いに着替えていて、そのキラキライケメンオーラに思わず後退りしそうになってしまった。
 彼は私を見ると少し驚いたように目を見開いてから満足そうに頷いた。

「似合っているぞ、コハル。とても綺麗だ」
「あ、ありがとうございます」

 嬉しいけれど、なんだかまともにその顔を見ることが出来なかった。