「妻ぁ!?」
「てか、凄いイケメンなんだけど……!?」

 皆、突然に現れたその人を見てめちゃくちゃ驚いている。
 腕を掴まれた彼はすぐにその手を振り払い、でもその長身に気圧されたのか後退っていく。
 そんな中、なぜか後輩だけが少し怒ったような顔をしていて……。

「コハル、大丈夫か?」

 こちらを振り向いた彼を見上げ、私は首を傾げる。
 ……一週間前に会った、あの俺様イケメンに見える。
 あのときとは違い、シャツ一枚というラフな格好だけれど。

「リュー……?」

 でも、まさか。
 だって彼がここにいるはずがない。こちらに来られるはずがない。
 これは、また夢なのだろうか。

「あぁ。わざわざこちらまで迎えに来てやったんだ。さぁ行くぞ、コハル」