ベッドに寝る彼女は自分の手を握る彼を見ながら、もう聖女の力を失ってしまった自分に何の価値があって、彼は自分に何を求めるのだろうか、とふと思いを馳せた。


 コルネリアはこの時、自分が力を失くしてしまった理由をまだ知らない──