あまりにも頻繁に覗きに向かうため、気を利かせたテレーゼが「大丈夫ですよ」と代わりに見に行って声をかけたのだが、自分の目でないと安心できないと何度も自分で部屋に向かう。
 そんな妻の視線に気づきながらもレオンハルトは仕事をこなしていった。

「コルネリア」
「はい」
「大丈夫……と言ってもたぶん安心できないよね」
「レオンハルト様を疑っているわけではないんです!」
「ああ、わかっているよ。だから、僕をずっと見てて」
「え?」
「仕事中の僕も、君の夫である僕も、全て見ててほしい。だって……」

 レオンハルトはコルネリアのもう片方の手を包み込むと、彼女の目を見て囁くような声で言う。

「だって、そうしたら、僕を見に来るコルネリアを僕が見れる。君を独占できる」
「──っ!!」


 約束から始まった甘いひとときは、二人の間に幸せな時間をもたらした──