浮気されたら、エリート整形外科医に溺愛されました【完】

「それでは、違いのキスを」


と牧師さんの言葉を合図に、望さんが優しくベールを上げてくれた。

望さんの顔が近づき、唇に優しくキスを落とす。

会場からは盛大な拍手が湧き上がり、その中に混えてカメラのシャッター音も聞こえてくる。


幸せな、時間。


大好きな人たちに見守られながら、私は今日望さんの妻になる。

この先、何があっても望さんとなら絶対に乗り越えられる。 そう思った。


* * *

「水姫、疲れていない?」

「はい。 本当に幸せな時間でした」


結婚式、披露宴を無事に終え、式場と連携しているホテルのベッドでくつろぐ私たち。

私の横に座ってお腹を撫でている望さんも、今日はなんだか疲れている様子だった。


チャペルでの結婚式が終わってからは披露宴会場に移り、ゲストと一緒に食事や余興を楽しませてもらった。

1回目のお色直しの中座は麗華、2回目は祖母で、どちらもサプライズ指名。
案の定祖母は涙を流しながら喜んでくれ、結局私ももらい泣き。

〝今日は1日笑顔で過ごす〟の目標はここにて終了となり、そこからは遠慮なく泣いていた私。

余興に感動し、麗華のスピーチに泣かされ、クライマックスである両親への感謝の手紙ではもう大号泣だった。