浮気されたら、エリート整形外科医に溺愛されました【完】

「……えっ? エンゲージ…?」

「あぁ。 順番がすべて逆になってしまって本当にすまない。 だけど俺の妻になる証として、ちゃんと渡したい。 少し前にオーダーしていて、今日出来上がるんだ」

「う…嘘でしょう……」


信じられなくて、目を見開いたまま望さんを見つめた。
瞳からは大粒の涙が次々に溢れ出し、止まらない。

そんな私を望さんは優しく抱きしめて、額にそっとキスをした。

さっきまでのブルーな気分は、一瞬で消えてしまっている。


「今から一緒に取りに行こう。 今日はホテルディナーも予約してあるから、そこで渡したい。 受けっ取ってくれる?」

「……っ、もちろんですっ…! ありがとうございます……!」


より一層抱きしめる力が強くなる。
〝勝手にイライラしてごめんなさい〟と、望さんの背中に心の中でそっと呟いた。


* * *

しばらく車を走らせ、到着したのは数多くのブランドショップが並ぶ街中。
あまりブランド物に興味はなく、ここに来ることは少なかった。

車を降りて、一緒に向かったジュエリーショップ。 早速店内に入ろうとする望さんだったけれど、私は入り口で立ち止まってしまった。


「水姫? どうした?」

「望さん……ここ…」