浮気されたら、エリート整形外科医に溺愛されました【完】

言われた通り職員出入口付近で待っていると、望さんが近くまで車を持ってきてくれた。
運転席を降りて私のところへ戻ってくると、手を取りエスコートしてくれる。

相変わらずドキドキしてしまうけれど、望さんの優しさが今は素直に受け取れるようになった。

妊娠して身体も心も変化してしまうけれど、変わらず愛してくれる望さんの妻になれて、私は本当に幸せ者だ。


「ちゃんとシートベルトしてな」

「もちろんです」


お腹に負担がかからないようシートベルトを締める。 それを確認すると、望さんはゆっくりと車を発進させた。

そうは言っても、もうすぐ妊娠8ヶ月。
いよいよお腹の出方も目立つようになり、どこからどう見ても妊婦さんだ。

妊娠後期になるとシートベルトの着用は義務付けられていないから、助手席に座れなくなる。

子どもが産まれた後はきっと後部座席に乗ることになるだろうから、こうして望さんの横に座れるのもあと少し。


「俺さ、子どもが産まれたら子どもに嫉妬するかもしれない」

「え? どうしてですか?」

「……水姫を、独り占めできなくなるからな」

「……!」


運転しながらそう言った望さんは、少し恥ずかしそうにしている。

もしかして、常に横にいられなくなってしまうことに〝寂しい〟って思ってくれているのかな?
それだったら、今私も同じことを考えていたところだけど……。