だけど、娘の成長を日々目の当たりにできるのは本当に幸せだ。


「ほら、愛加。　終わったら、パパとママと、みんなで美味しいもの食べに行こう？」

「え！　いく！！　あいか、おにくがいい！」

「よし、わかった。　今日は愛加姫の食べたい物にしよう」

「わぁーい！！　やったぁ！！」


愛加の目線に合わせて、そう言ってくれる望さん。　愛加に対しての愛情も、ずっと変わっていない。

愛加の希望でランチが焼肉と決まると、一瞬で言うことを聞いてくれる。


「じゃあ、改めて。　撮りますねー！！」


その声を合図に、シャッター音が鳴った。

何枚かを連続で撮ってくれ、後日その中から気に入った写真を選んでアルバムにしてもらう予定だ。
きっと、素敵なアルバムになるに違いない。


「お疲れ様でした！　愛加ちゃんもよく頑張ったね」


写真撮影から解放され飛び跳ねている愛加の傍へとカメラマンさんが近づき、ポケットからスティックキャンディーを出すと、愛加に手渡してくれた。

それにも愛加は大喜びで、「これが着たい」と自分で選んだスカイブルーのドレスがふわふわと舞い、まるで蝶々のよう。

私と望さんも緊張から解放され、笑顔で愛加のことを見つめた。