久しぶりに見た爽は、とっても大人っぽくなっていた。



ダークブラウンの瞳に切れ長な目、漆黒の髪は短く整えられてツーブロックになっていた。すらったした鼻筋に、薄くて血色のいい唇、長い手足に、最後に会った日からは10センチは伸びている身長。



誰がどう見てもイケメンだっていうと思う。




3年前のどこかあどけなく幼い青年から、大人っぽく落ち着いた印象の男性になっていた。




全く変わらないのは、アールグレイの香りだけ。




燕尾服を着こなす爽に、いつも意地悪に微笑んでいた面影はもうどこにもなかった。