結局、出火の原因はセレブコース令息が、理科の実験中にふざけて液体を混ぜたことによる爆発が原因だった。
幸い怪我人はゼロ。
無論学校は急遽休校になって、家に帰ることになった。
ぴょんすけとぴょんこを助けた爽は、『無茶をしすぎだ』と私の代わりに担任に怒られていた。
「爽、傷の手当て私がする。…私のせいだし」
家に着いて、すぐ私の昼食の準備をしようと動き始める爽を呼び止める。
どうして怪我までしてるのに、こんな時も私のことばっかり…
「…じゃあ、お言葉に甘えて。」
そう言って爽は救急箱を取り出して、私に渡す。
ちょこん、とそこにあった椅子に座り、目を瞑って私の手当てを待つ爽。
その綺麗な顔に息を呑む。
え…私、ドキドキしてる?
ハッと気を取り直して、とりあえず消毒液を手に取る。



