形だけの入学式も無事終わり、教室に帰ってきた。
「ではさっそくですが、委員会を決めたいと思います。」
これも毎年恒例。なーんだ入学早々つまんない。
ほんと新鮮味がないんだから。
この教室だって、中等部の時と対して変わらず、1クラス20人の少数性で、天井にはシャンデリア、床にはイランから取り寄せた絨毯。
黒板なんてなくて、代わりに大きなスクリーン。
「今年から生き物の大切さを学ぶため、うさぎを二匹飼い始めました。」
え、うさぎ?
先生の言葉に思わず反応する。
「そこでクラスで1人飼育委員をお願いしたいと思います。」
うさぎ、私大好きなんだ!
「はい!私やります!」
「では、寺門さんよろしくお願いします。」
急いで手を上げて立候補したけど、火曜日と木曜日は朝早く行って面倒をみないとダメみたいで、誰もやりたがってなかった。
やった。



