「分かるよ!……えっと、んー」
路線図を見て、お金をいれる…ところまでは良いんだけど。
あれ?
「ふはっ、ここ押すんだよ。全然分かってねぇーじゃん。」
堪えきれなかったのか笑い声が聞こえて、爽の綺麗な手が伸びてきて液晶画面に触れる。
グッと距離が縮まって、香るアールグレイにドキドキしてしまう。
「あ、ありがとう。」
なんとか爽のおかげで買うことのできた切符をぎこちなく改札に通して、来た電車に乗り込む。
30分ほど電車に揺られ、念願の遊園地に到着。
「うわ、懐かしいな。」
「ね!私、ジェットコースター乗りたい!」
「あ、おい、美桜危ねえから走んな!」
ワクワクして走り出してしまう私に、慌てた声を出す爽。
「子供じゃないんだから、こけたりしなっ、」
…見事に転けました。
うう、痛い。



