君の全部になりたい【完】



学校では毎日残って練習、家に帰ってからも爽と特訓という鬼のスケジュールをなんとかこなし、迎えたダンスカーニバル当日。



まさかのアクシデントが起こった。




「え、新堂くんが休み!?」



そう新堂くんが体調不良で突然休んじゃったの。



「美桜ちゃん、どうする…?」



そう声をかけられるけぉ、



「ど、どうしようっ…」



私に何かできるわけでもないし、どうもできない…



「振り付けだって他に分かってる人いないもんね…」



そうだよ。他の男子に踊ってもらえたらいいんだけど、みんなそれぞれ振り付けが違うし、当日に突然は無理だよね。



「あんなに練習頑張ってたのに、あんまりだよ」



「棄権するしかないかなぁ…」



クラスメイトがみんな一緒に考えてくれる。