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キーンコーーン……カーンコーーン……
サクトとリョウカが、我に返ったようにお互いから離れた。
照れ笑いしながらお互いを見つめる。
「行かなくちゃ……」
「そうですね」
「でもウーパールーパーの餌はこれで足りるの?」
待って、待って! そんなはずないでしょ!?
「僕が放課後に残りをあげておきます」
まあ、今日は特別だ。お腹は空いているけれど、放課後までなら我慢してあげてもいいかな。
「放課後……」
リョウカが外を見た。
午前中は晴れていたのに、雲が出てきている。
「雨になったら、私もラクロス部じゃなくてこっちに来るね」
「雨になってほしいです」
サクトはピンセットを水槽から出すと、リョウカと共に生物室を後にした。
「もうすぐ梅雨入りだね」
廊下から、リョウカの弾む声が聞こえてきた──
おしまい



