恋の行く末、ガラス越しに水の底から見守って…


※※※


「きゃー、食べてくれた!」


 リョウカが『かわいいね』と目をキラキラさせながら後ろを振り向いた、そのとき──


 あ、あらまー!


 私はびっくりし過ぎて、顔に付いているエラが取れてハゲそうになった。


 さ、サクトってば、神聖な学び舎で一体何をしているの!?


 どういうこと? リョウカの手に触れて、至近距離で笑いかけられたら、何かがメーターを振り切ってしまったの?


 でも、ここ高校の生物室だよ? 分かっているの?


 私、この生物室に住んで7、8年になるけれど、ラブシーンを目撃するなんて初めてなんだけど!?


 なんと、サクトはピンセットから手を離し、両腕でリョウカのことを抱き締めたのだった。