あの日ふたりは夢を描いた



早いもので六月も中旬に差しかかり、放課後いつもと変わらずアルバイトに来ていた。

紺色のエプロンと名札を胸元につけて店頭に出る。

入口のドアについているベルが鳴ったのでお客さんが来たようだ。

「いらっしゃいませ」と言って振り返ると、「お疲れ」と手を挙げた真柄くんの姿があった。

「真柄くん。また来てくれたんだね」

半袖のポロシャツがよく似合うすらりと背の高い爽やかな青年が立っていた。

「うん、並木のバイト姿また見たくて」

「そういう冗談いらないよ」

「冗談じゃないって」

じっと真柄くんの顔を見る。真面目な顔をしてるけど本心は読みとれない。