「……私のなにを知ってるの?」

「きみは自分で気づいていないだけさ。僕の目には、きみがとても魅力的に映っているよ」

彼は私と向かい合うようにして胡坐をかいた。それから一呼吸置いた。

「僕は一緒にいたい人といる。きみと一緒に時間を過ごしていたいんだ」

彼の言葉が本心なのか自信はないけれど、思いを伝えるその姿勢と瞳は、ただひたすらに真っ直ぐだった。

彼に見つめられる私の瞳だけが、いつまでも彼を見ながらゆらゆらと揺れていた。