あの日ふたりは夢を描いた

お母さんは優しい表情で静かに口を開いた。

「人がなにかを隠すには必ず理由があるわ。

理央にとって、自分のことを知って悲しみながらそばにいてもらうよりも、真白ちゃんがなにも知らずに笑っていられる日常を見ていたかったんでしょうね。

きっと、それが理央にとっての救いにもなっていただろうし」

お母さんの話を聞いて、溢れる涙を必死に拭った。

「真白ちゃんが悔やむことなんてなに一つないわ。全部あの子が望んでしたことだもの。

ただ、短い命の中でもあなたに会えたこと、理央にとってはなににも代え難いことだったと思うわ。

『彼女は自分の人生を変えてくれた人だから』ってよく言ってたから」

首を大きく横に振った。