あの日ふたりは夢を描いた

久しぶりに触れたノート。
彼との屋上での出会いを自然と思い出していた。

彼と出会い夢ができ、毎日が変わり始めてからは、自然とこのノートに目を向けることがなくなっていた。

誰にも言えない苦しい気持ちを吐き出すために使っていたので、彼と出会ってからはその感情も徐々に薄れていっていたようだった。

彼が亡くなってからもそれは変わらなかった。

彼が私に数え切れないほどのものを残していったから。

……だけどね、一年経ってもあなたに対して思うことがある。

シャープペンをカチカチと鳴らしグリップを握る。