あの日ふたりは夢を描いた



自分の残された時間を使ってまで、私に夢を与えてくれたあなたのために、立ち止まっているわけにはいかなかった。

私は彼との約束を果たさなければならない。

彼が亡くなってから数ヶ月。また学年が一つ上がり高校三年生になった。

真柄くんとはクラスが離れてしまったけれど、吉浜くんとは不思議な縁で三年間同じクラスになった。

それから初めてできた友達であるしずかちゃんともまた同じクラスになれた。

しずかちゃんとは読書好きという共通点もあって、おすすめの本を紹介したり貸し借りをしながら仲を深めていった。

「しずかちゃん、私の新作……読んだ?」

「今読んでる途中だよ」

実はしずかちゃん、私が小説を書いていることも知っていて、ペンネームを教えてネット上に公開している作品を読んでもらっている。

読者の生の声が聞きたくて……