あの日ふたりは夢を描いた

「ご存知の方もいるとは思いますが、ちょうど二ヶ月前、一緒にデビューを目指して頑張ってきたメンバーの相馬理央が……」

そこまで言って朝日くんが言葉に詰まらせる。

隣にいる紘登くんもくちびるを噛み締めうつむきがちに涙を堪えているようだった。

朝日くんが気持ちを落ち着かせて再び話し始める。

「相馬理央が、病気でこの世を旅立ちました。CDデビューすることは僕たちのずっと夢で、三人でがむしゃらに頑張ってきました。

理央は病気になってもつらい顔一つせず、ファンの方々に心配かけまいと病気のことも隠していました。理央はどんなときも立派なアイドルでした。

彼の闘病中にもデビューの話がありましたが、万全な状態になるまで待ってほしいという彼の強い意志もあり、みんなでその日を待っていました」

震える声で話し終えた朝日くんが紘登くんにマイクを手渡す。