あの日ふたりは夢を描いた

だけど目の前の眞野さんはにこっと優しい表情を見せた。

「ううん、私も本が好きなんだ。並木さんいつも本持ち歩いてるから、いつか話せたらいいなぁと思ってたの」

「……えっ?……本当に?」

近くにいるだけで迷惑というか、そこまでじゃなくても悪い印象ばかり与えていると思っていたから。

「それに文化祭の脚本がすごくよかったから、どんな人なのかなぁって気になっちゃって」

「あ、ありがとう」

文化祭が終わってからも私たちのクラスの劇は評判で、『面白かった』という声をよく耳にする。

色んな先生方からも好評を博していた。