あの日ふたりは夢を描いた

「……私ね、物語を考えてるとき、どうしても王子様が出てくるストーリーは書きたくないって思ったんだ。脚本任されたくせに自分本位だよね」

「え?どうして?」

「だって、必然的に相馬くんが王子様になるじゃない。そうしたらお姫様も登場することになるだろうし。

……たとえ劇だとしても、相馬くんが誰かと結ばれるのは見たくなかったんだ」

私なにつらつらと口にしてるんだろう。こんなの愛の告白と同じじゃないか。

自分で言っておいて、みるみるうちに顔が熱くなっていくのがわかる。