あの日ふたりは夢を描いた

文化祭当日。昨夜は気持ちが高ぶってなかなか寝付けなかった。

私たちのクラスは午前と午後に、二回上演することになっている。

文化祭が始まってすぐ、体育館へ移動し準備を始めた。

和気あいあいと準備をしていたのだが、上演時間が近づくにつれみんなそわそわし始める。

「ねぇどうしよう。めっちゃ緊張してきた」

「私もやばい。お客さん結構入ってるし」

そんな会話が聞こえてきた。体育館のパイプ椅子は七割ほど埋まっている。

背中を叩いたり手を取り合いながら、緊張を落ち着かせるクラスのみんな。

開演の時間はすぐにやってきて、

「それでは只今より、二年三組によるオリジナル劇、『僕と魔法と夏の旅』の上演を開始いたします」

女性の明るい声でアナウンスが聞こえた。会場から拍手が上がり舞台の幕が開く。