あの日ふたりは夢を描いた

私、脚本役を引き受けてよかったのかも……

そんなふうに思った。

二日後のLHRの時間、クラス全員分印刷した脚本を配った。

相馬くんにしか見せてなかったのでみんなの反応が怖かったけれど、脚本に対してなにか意見をいう人はいなかった。


それどころか台本を見ながら近くの人と各々話し合ってくれていた。

「どの役やる?」

「えー、私はこの七人いる魔法使いのうちの一人がいい!」

「私は舞台に出るの恥ずかしいから裏方がいいな。衣装担当とか、音響担当とか」

そんな声が聞こえてきて、『あぁ、この脚本はみんなに受け入れてもらえたんだ』と安心した。

それが顔に出ていたのか、隣の席から『よかったな』なんて声が聞こえてきた。